セックスの基礎知識(2) セックスのお作法、あるいはセーフティのための留意点

前回: yaya.hatenablog.com

ということで、内容に入っていきます。

ファンタジーではなく、あくまで「セックスにおける現実的な留意点/リスク/想定される問題」を列挙してみました。

概要についてだけなら、当エントリのみでおおよそ把握できるように意識しています。

では、次から。

事前準備と

爪を切る

陰部の傷は治りにくい。裂傷は細菌感染などの危険を増やすと同時に、爪が伸びていると不潔になりやすい。 敏感な場所は爪が当たるだけで痛い。以上の理由から必須。

性病検査

可能な限り初回交渉の前に。 女性がピル等を使用する場合も、検査を受けるまではコンドーム無しの性交は避けたほうが無難。

身支度(清潔第一)

性器周辺はなるべく清潔に。

この場合「清潔」というのは、病気に罹り易い状態を避け、細菌感染に弱い箇所に感染させない留意を、ということです。シャワーを浴びる、ないしウォシュレットで洗っておきましょう。

包茎によるHPV(ヒトパピローマウィルス)感染は陰茎がん、子宮頚がんの原因になる。これはコンドームでも防げない。 口腔内も含め、粘膜周辺は特に、パートナーができたら意識して清潔にしておくほうが色々と安心(現実に、自分の身体を丁寧に扱い、性器周辺の清潔を保つ、というのは結構たいへんなんだけど、つまるところコミュニケーションというのはそういうものなんだと思う)。

事の最中、気をつけたほうがよいこと

コンドームの使い方

ここでは現在最もポピュラーであると思われる、コンドームの使用法と留意点を。

コンドームを使用する場合の留意点

  • コンドームを使用する場合、挿入の直前に装着する。  

 これがわりとわかりやすいと思った f:id:chat_le_fou:20160809212705j:plain

 この画像の出典がわからないので、まずそうだったら差し替えます…  射精したらすぐに抜き取るように。

  • 装着の際、先端の精液溜まり(尖った場所)を性器先端に密着させることを忘れない(破損防止)。
  • 古いコンドームは避ける、また、油性のローションは使わない。コンドームは油に弱いので、破れる可能性がある。
  • 性病の有無が確認できないパートナーとコンドームなしの性交は避けるべき。
  • 外出し、危険日/安全日などは基本的に論外。避妊にはならない。 

失敗した場合、あるいは失敗が不安な場合

  • 装着タイミングのミス、ずれた・外れた破れたなどの事故は起こりうる。
  • どうしても不安な場合、殺精子剤(日本でポピュラーなのは錠剤タイプ)の併用を。
  • ピル+コンドームは、出費や検査の手間はかかるが、避妊法としての確実性は最も高い。
  • 避妊失敗の場合、緊急避妊薬という手段がある。後述。

詳しい使用方法については、このあたりが詳しいかも。 note.chiebukuro.yahoo.co.jp

接触に注意が必要な箇所について

「怪我/病気を避ける」という点で、両性間双方で意識しておいたほうが良さげな所を。

  • 尿道周辺。女性の場合は陰核、男性の場合は先端付近。強く触る/擦ると痛い。
  • 肛門部:性器ではないので、無理やり突っ込めば裂ける。
  • また、重要な点として、『肛門部を触った後に尿道周辺を触ってはいけない』
  • これは、尿道への細菌感染(not性病)を防ぐため。
  • 女性器内部。伸縮性には、行為や相手への慣れと安心度が影響する。血は出ないことも。
  • 子宮口付近。生理周期にも大きく依存し、時期によっては慣れていても負担が大きい。

おそらくもっともカジュアルな感染症、膀胱炎については個別記事をかきました。

セックスの後に

やっぱり清潔が第一

繰り返しますが「清潔」というのは、病気に罹り易い状態を避け、細菌感染に弱い箇所に感染させない、ということです。

体液などはなるべく、その都度処理する。

女性はセックス後、意識してトイレに行く、もっといえば排尿を行ったほうがよい。

これは、性交による細菌感染症(何回も書くけど性病とは別)のリスクを下げるため。

各種リスクについて、留意しておくべきこと

性病、及びHIVについて

  • 男性は排尿痛などの明確な自覚症状があるため問題になりやすいが、女性の場合、症状が軽いため気付きにくい。
  • しかし女性の場合、後々不妊の原因となるため、むしろ長期的なリスクは大きい。
  • また、近年ではクラジミアの感染者が増えており、これに感染するとHIV(所謂エイズ)感染リスクが跳ね上がる。

感染症の多くは、コンドームの着用によってある程度までは防げる。

これは、精液を内性器から物理的にシャットアウトするため。

ただし予防率は100%ではないため、パートナーと共に診断を受けることが望ましい。

そして、HPV(ヒトパピローマウィルス)感染はコンドームでも防げない為、身体は清潔に。

性病検査は(種類は少ないものの)保健所で無料で受けられる。所要時間は30~40分程度。

self-medical.info

ただし受付時間が短いなどの難点があるため、病院で受ける、検査キットを使うなどの方法もある。

妊娠の社会的リスク

  • 至極当然の話として、避妊をせずに男女がセックスをすれば妊娠する可能性がある。
  • 5歳~30代前半の自然妊娠の確率はおよそ25~30%、30代後半での確率は18%、
  • 40代前半での確率は5%、40代後半での確率は1%。
  • また、性交の頻度が高いほど確率は高いとされる。
  • 妊娠・出産に掛かる費用は50万~100万程度。
  • 中絶に掛かるコストは15万円程度、同時に母体に大きな負担が掛かる。

「妊娠」はつまり「子供を持つ」ことと同義となる。

けれど、現在の日本社会では、社会保障の側面で十分にフォローされない、

結果、妊娠・出産の際には当然、経済的にも大きな負担が掛かる。

「実際的な話に」絞ったエントリなので、中絶の倫理的側面、それにまつわる議論については割愛。

細菌感染による疾病について

  • 不衛生なセックスによって起こる、大腸菌などの常在細菌による疾病は、ほぼ女性のみが罹る。
  • その最もたるものが膀胱炎。
  • 自然治癒しづらく、放置すると重症化し、腎臓まで進行すると命に関わる地味に危険な病気。
  • ただし、性交中にパートナー同士が留意しあうことで、ある程度まで回避できる。

女性は性交によって非常に身体を痛めやすいので、パートナーを傷つけないために、男性側の留意は常に必要。

既に書いた通り、性器を清潔にする、行為中に肛門付近を触らない(大腸菌を媒介するため、触る場合は手を洗う・消毒するなどの留意が必要)、性交後の排尿を意識する、以上が主な対策となります。

このあたりの事については、別エントリで書いてみました。

以上。

知っておけばよかった、となりそうなポイントについて、アウトライン重視で書いてみました。

「実際に避妊てどうするんだよ」という話に加えて、

性病や細菌感染症のリスクは地味に大きいんだけど、意識が行きにくいポイントだと思うのです。

次エントリでは、多くの局面で必ず必要となる、避妊の具体的な手段について付記してみます。